ZENPE副代表 関口 桃子

副代表

関口 桃子

  • ペンドレッド症候群当事者
  • 聴力:左60-65dB 右90-95dB
  • 看護師

profile

東京都出身。

幼少期の入院がきっかけで出会った担当看護師に憧れ、進行・変動する難聴を持ちつつも看護師となる。難聴看護は、自身の経験を基に「どう対応するのがベストなのか」を考えながらケアすることを心掛け、「私にしか出来ない・なれない看護師とは何か?」を日々模索中。

新生児スクリーニング:パスと診断。

3歳:呼びかけの反応の悪さ・めまい発作で倒れ、耳鼻科受診するも病名はっきりせず。

5歳:右耳に真珠腫が発覚し手術する。右耳より左耳の聞こえが良かったため、左耳を頼りに幼稚園では裸耳で過ごす。手術入院で出会った担当看護師がきっかけで「将来の夢は看護師」と志すようになる。

市立の小学校へ入学(普通級)

低学年:担任より「ことばと聞こえの教室」を紹介され、放課後に他校で聴力検査と言葉の聞き取りの練習を行う。同時期に耳掛けの補聴器を紹介され左耳に片耳装用となる。
回転性めまいや聴力のスケールアウトが頻回に起こり、ステロイド三昧でムーンフェイスであった。

市立の中学校へ入学(普通級)

ベビークラスから水泳を習っており、水泳部に入部。水の中では不思議と声が聞こえた。
高校受験のための内申、欠席日数も加味されるため発作が出ないかドキドキな日々を過ごす。
高校入学前:紹介状を持たされ大学病院にて、ペンドレッド症候群と診断される。

隣県の私立高校へ入学(普通級)

高1:入学早々、授業中にめまいと聴力スケールアウトになる。様々な治療を試すも3ヶ月近くスケールアウト状態で退学の危機になるが、その後徐々に聴力回復し退学は免れる。
定期試験で上位に入る事に重きを置き、大学受験は指定校推薦を獲得。念願の看護大学へ合格する。

都内看護大学(4年制)へ入学

電子聴診器を用いて実習を重ね、聴力ハンデを持った状態での臨床を見据えた対策を教員ととる。ストレートで進級し、看護師国家試験に合格する。

就職~現在
入職と同時に、慶応大学病院主催の治験にも参加する。
終末期ケアに携わりたく、急性期~終末期の消化器外科を主とする混合病棟に配属される。
現場では想像以上に難聴であることが障害となる場面が多くあったが、周囲の助けや自身の経験の積み重ねで少しずつ対策を取りながら仕事を行えるようになる。
産休育休を経て、現在は訪問看護師をしている。育児・仕事をしながら、在宅看護指導士・終末期ケア専門士の資格を取得。「私にしか出来ない・なれない看護師」になるべく奮闘中。

message

目が悪いと眼鏡をかけるのが当たり前という認識と同じくらい、耳が聞こえにくいと補聴器や人工内耳をしているのが当たり前な世界になってほしい。「遺伝疾患」は身体面のみならず自身や親・兄弟の心理面の影響が大きく、見た目で分からない症状が多く社会生活で「生きにくさ」が生じるかもしれない。それをどう工夫・対策をとって乗り越えてきたのか、同じような境遇の人・それを取り巻く周囲の人に一人でも多く知ってもらいたい!そして医療者として、少しでも生活がしやすくなるような試みを。活動を通して提供出来たらと思っております。